2017/09/03
やっぱり混雑!行ってきた感想は「勉強になりました」
三菱一号館美術館で開催中の展示に行ってきたよ。
「レオナルド×ミケランジェロ展」
Twitterではハッシュタグで「#レオミケ展」とか言われてるみたいで、けっこう盛り上がっているよ!
で、現在 絵描き兼 会社員のわたしは、美大芸大出身ではないので、美術史を習ったことがなく・・・知らないことばかりだった。
そんな視点で、今月で終わってしまうその前に美術館の混雑状況も含め、感想をレポートしやす。
基本情報
展示場所:@三菱一号館美術館
展示会期:2017/06/17 (土) ~ 2017/09/24 (日)
所要時間:超ゆっくり見て1時間半
入館料:一般は1700円
レオミケ展の感想
チケット事前入手の意味なし!午前でも20分待ち
なんと!人が少ないうちに行きたいと思って午前11時に着いたけど、並んでました。
わたしは事前にチケット持っていたので、よし!追い越し車線だぞ〜!と思ったら・・・入り口までは同じ列だった。。。なぜ!
今回のメインは素描作品。
絵を描く者としては、実は…完成作品の前段階がわかるのでかなり良い、価値のある展示なのだ。
ラインの描き方ひとつとっても、一筆なのか?継ぎ足しなのか?などなど、じっくり観察することが出来て、とっっても勉強になりました!
特に鼻!鼻を描くのはいつも苦戦するから、かなり時間をかけて観察してしまったのだ。
え?本当に?ルネサンス期に驚いたこと3つ
弟子との合作はあたりまえ!?
当時は絵の依頼が工房へくる。
一つの作品の中で、師匠のパートと弟子の担当パートがあったりした。
「オリジナリティ」の概念がちがうのかな?
レオナルド・ダ・ヴィンチの工房弟子入り時代、あまりに技術が優れていたので、師匠の方が面食らったらしいよ。
天才はかっこいい。
男性モデルで女性を描くことがあった!?
当時は男性モデルをデッサンして、女性として描き上げることもあったらしい。
ミケランジェロがこれに当てはまる。
この素描は正に!
大きく描かれているのが男性モデルで、
その左下に女性化させて描かれているのが分かるかな?
まつげが長〜く描き加えられてるのだ!
ミケランジェロは同性愛者だったとも言われている。
絵画と彫刻の芸術価値は、軽く見られていた
これはかなり驚きだったよ。
というかショック・・・
当時は詩や音楽の方が、芸術として「格上」扱い。
詩や音楽は学問と結びつきがあるとされていたんだって。
特に彫刻は、削りカスとがすごいから汚れる仕事として見られていた。
レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ 真逆の2人
ルネサンス期の3大巨匠であるレオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ。
(もう1人はラファエロ)
今回の展示では、作品の違いだけでなく、
2人の人間的な部分、性格のちがいも解説されていたのが面白かった!
【注目!】同じルネサンス期でも全くちがう視点
レオナルド・ダ・ヴィンチが描くのは静的なポーズが多く、女性的、
ミケランジェロは動的なポーズが多く、男性的だとか。
特に、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロが
全く同じ神話をモチーフにして描いた作品、
“レダの白鳥” は二つ並べて展示してあるので分かりやすい!
ミケランジェロの性格ハイライト
「千年も経てば、その人がどんな顔だったかなんて誰も気にしないだろう」
と、ミケランジェロは言い切ってしまうところが…すごい。
本人と全然ちがくないか!? と言われるまで究極に理想化した姿として描いたらしい。
筋肉隆々もね。そうだよね、きっと。
レオナルド・ダ・ヴィンチの性格ハイライト
理屈、理論、研究大好き。とにかく正確に観察し、捉える。
それを人体としての理想的な比率を模索する・・・
そして、絵画を人体解剖学とか数学に絡めていた。
ただそれには背景があるのを知って、すごく納得したよ。
絵画の「芸術としての地位」を高めたかったから。
詩や音楽は学問的といわれ、絵画は「格下」に見られていた時代。
あとがき
ついつい長くなってしまったけど、
今まであんまり好きじゃないなと近づいていなかったルネサンス期。
改めて勉強したいと思えた「レオナルド×ミケランジェロ展」だったよ。
今回の展覧会の公式HPは美術館のHPとは思えない!
かなり遊んでてコミックテイストでの解説になっているので、行けない人はサイトを見るだけでもオススメだよ!
ではまた、別の記事でお会いしましょう。