
イタリア、ボローニャで開催されるこのコンテストは、絵本・児童文学のジャンルで世界最大です。
絵本やキッズ向けのイラストを描いている人なら、一度はチャレンジすべき!と思うコンテストなのです。
※細かくいうと、Bologna Children’s Book Fairというブックフェアがあって、そのイベント内で開催されるコンテストです。
ということで!
わたしも今年で3度めのチャレンジをしたので応募・発送までのまとめをお伝えしますね。(2020.10月)
- ボローニャ国際絵本原画展ってなに?
- チャレンジしてみたいけど、応募のやり方がわからない!
などなど、ちょっとでも気になった方は ぜひ最後まで読んでみてください。
2021. 01 追記です。
2020年は郵送ではなくデータ応募のみでした!2021年も恐らくそうなると予想しています。海外へ荷物を送るリスクがなくなったので、チャレンジしやすくなりましたね♪

ボローニャ国際絵本原画展ってなに?
この投稿をInstagramで見る
*Photo from @bolognachildrensbookfair official Instagram / 公式アカウントより引用
「Bologna Children’s Book Fair」の中で開催されるコンテスト
まず、わたしが応募したコンテストのおおもとは、「Bologna Children’s Book Fair」という世界最大の絵本・児童文学の国際ブックフェア。
これは毎年イタリアのボローニャという都市で開催されているイベントです。
世界中の出版社やエージェント、イラストレーターが集まって、ビジネスの取り引きがされているそうで、具体的には翻訳権や出版権の商談などなど。
このブックフェアの中で、プロ・アマ問わず、世界中のイラストレーターから作品を募り、選ばれた作品が受賞・展示される。
この展示を日本語だと「ボローニャ国際絵本原画展」と呼ばれていて、この展示に作品を応募する形になる。
ので、正式なコンテスト名?というのは、わたしもいまだによく分かっていないのデス。
ボローニャ国際絵本原画展で受賞すると・・・!
さて。この世界最大級の絵本原画展でみごと受賞できたら、一体どうなるのか?
気になりますよね?なんと…
世界中の出版社やエージェントの前で、原画作品が展示されます!!
このフェアに集まる出版社は世界中から。目利きの担当者がやってくるのですよ。
こんなチャンスはなかなかない。
さらにこの受賞作品たちは、イタリアでのブックフェア当日だけでなく、世界中、複数の国を回って展示される。
日本でも毎年板橋区立美術館で展示が開催されている。(東京以外も回っているみたいなので、気になる方はチェックしてみてください)
2019年は75名のイラストレーターが選ばれたようで、こんな風にたくさんの人にみてもらえる!素敵すぎる。
↓↓↓
この投稿をInstagramで見る
*Photo from @bolognachildrensbookfair official Instagram / 公式アカウントより引用
30才以下には留学制度、35才以下は本の出版権と賞金が!
このコンテストは、さらに若い才能には力を貸してくれる。
選ばれし30才以下には留学制度がある。
もう1つ、選ばれし35才以下にはスペインの出版社から本を出版できる権利、製作期間の資金として賞金が与えられるのだ。

30才以下の方へ。イタリアの留学制度をよく知らないので「留学」と訳すのが正しいか、わたしも定かではないので公式HPなどで調べてみてください。
ボローニャ国際絵本原画展にどうやって応募するの?

ボローニャ国際絵本原画展へ、どうやって応募したらいいのか?
募集要項は必ず毎年チェックすべきだけど、このコンテストのポイント簡単にまとめると・・・
応募資格は?___プロでもアマでも、だれでも応募できる
ボローニャ国際絵本原画展へは、応募資格や年齢制限はなく、だれでも応募できる。
応募作品はフィクション or ノンフィクションで一貫したテーマで5枚。
※「ノンフィクション」というのは図鑑とか。
作品提出は必須で5枚
作品提出の枚数は5枚というのは決まっていて、少なくても多くてもダメ!
つまり、1枚のマグレの出来ではなく、同一のテーマで5枚を描き上げるだけの世界観の作り込みが求められるのだ。
募集要項は、だいたい夏に公式発表されて、10月〜11月に締め切り
ボローニャ国際原画展の公式な募集要項の発表はけっこうギリギリだ。
わたしも、ちょこちょこと公式webをチェックしていたけど、2020年中は正式に発表されたのが10月で締め切りが11月の頭(笑)
公式サイトの更新を発見してツイートしてます
↓↓↓
ボローニャ国際絵本原画展の応募、今年はデータ提出❗️ https://t.co/cpRCbj930C
— オーハラユーコ🎨 (@uu_yu) October 20, 2020
もし、来年の応募に絵本の新作を出したい!って人は、公式発表をみてから作り始めるのは時間がないと思うので、応募作品は早め早めに製作をスタートさせることをオススメします!(涙の経験談)
作品は必ず郵送しなければならない

はい、応募しようとしているのは・・・・?ボローニャ国際絵本原画展。
ボローニャ国際絵本原画展なので。「原画」展!
「原画」を送りましょう!ということです。
たとえデジタル作品だとしても、必ず紙に印刷して郵送しなければいけないのだ。
2021.01 追記です。
2020年はデータ応募のみになりました!
英語が不安なら、日本語訳の応募要項もでている
「公式の募集要項をチェックしてね」とはいえ、英語がニガテな人もいると思います。
英語で長〜〜〜〜い募集要項を読みこんで理解するのはハードルが高い・・・
という人にオススメなのは、板橋区立美術館の日本語訳でチェックすること!
日本語訳のページ更新に気づいた時にツイートしてます
↓↓↓
?
ボローニャの国際絵本原画コンテストに出す!
日本語の募集要項を板橋区立美術館がだしてくれている? https://t.co/CULcvUPZEt— ユーコ • Yuko ?絵描き (@uu_yu) September 14, 2019
ただし、善意で日本語訳をだしてくれているので、問い合わせ先は板橋区立美術館ではないし、応募するのはあくまで自己責任。というのを理解した上で、ですね。
作品が出来てから、公式サイトでエントリー、発送まで

紙のサイズが募集要項をちゃんと満たす条件で、無事に作品が5枚出来上がったら!
公式サイトでエントリーをしましょう!
データ提出でもボローニャ国際絵本原画展の公式サイトでエントリー

エントリーは絶対に英語で!(or イタリア語)
- 応募者の情報
- 作品のテーマ
- 5枚それぞれに付けるキャプション
などなどをボローニャ国際絵本原画展の公式サイトで登録しなければならない。

先に郵送しちゃって、Webでの作業は後でもいいんじゃない?… と思ってもダメ!
入力したエントリーフォームを印刷して作品に添付がマストだからだ。
印刷した自分のエントリーフォームに、個人情報保護法みたいな応募条件に承諾する署名をし、専用の5枚分のキャプションを作品の裏に貼って、作品と一緒に郵送しなければならないのだ。
ちなみに、Webで情報登録すると速攻で専用フォームがPDFで作成されるので、わたしは郵送前ギリギリのWeb登録作業でもなんとかなりました。
ボローニャ国際絵本原画展のオフィスへ郵送する

郵送前に大事なのは、超丁寧に梱包作業をすること!
わたしがした梱包は・・・
- 作品を厚紙と一緒にクリアファイルに入れる
- ビニール袋に入れて雨に濡れないようにする
- ダンボールでサンドイッチしながらしっかり留める
- 隙間はガムテでガードして雨に濡れないようにする
もし、海外への荷物の発送をしたことがないなら… その雑な仕事には覚悟が必要だ!
ちゃんと住所を書いていても、宛先不明で届かない。税関で異常に時間がかかってなかなか配送されない。雨の中に放置されてぐっちゃぐっちゃにされる。というのは、よくあること。
日本の超丁寧で迅速なサービスとして発達した郵送サービスは、世界では異常なクオリティなので、海外へ発送する荷物は できる限り自分で守るべし!
郵送先の住所は、エントリーしなければ分からない

郵送先の住所はエントリー後に作成されたPDFに書いてあるので、必ずエントリー作業を先にすること!
EMSだと郵便局で送れるし、郵便局の人は丁寧だから

と伝えれば書類の書き方などはサポートしてくれる。
イタリアの税関は厳しいので、記入する値段や名称も公式サイトにも「こう書いたらスムーズだよ〜」という案内が書いてるあるので、それを参考に!
あとは無事に作品が届いてくれることを祈るのみ。
Good Luck☆
海外にチャンスを広げたいなら、ぜひボローニャ国際絵本原画展にチャレンジを!

プロアマ問わず、国際的な絵本のマーケットにアプローチできるボローニャ国際絵本原画展は 本当にいいチャンスだと思います。
海外で絵の仕事をしてみたい!と思う人なら、なおさらチャレンジすべき。
まずはボローニャ国際絵本原画展の公式サイトやSNSを見てみてください。
その先にある、なんかワクワクするような気持ちになるんじゃないかなぁ。わたしはそうでした。
・・・
わたしがボローニャ国際絵本原画展を知ったのは、ロンドンへ短期留学したときのChildren’s book Illustrationのコースを受講したときでした。
「絵本作家を目指すなら、絶対にオススメのコンテストだから!」と先生が言っていました。
そして初めての応募は2014年の秋。
5年のブランクがあって、2019年からチャレンジ再開しました。
自分の絵とは何だろう?描きたいものとは何だろう?伝えたいものとは何だろう?
この数年、迷いながらそれを掘り下げてきて。今年チャレンジしなけばいけない。無意識にそう感じて、またチャレンジを再開しました。
作品を進めていくうちに、また壁が見えて、これからやりたいこともクリアになっていくので、絵本作家にとってはいい機会だと思います!
絵本原画の国際コンテスト用の作品です。