「パリジェンヌ展」は物足りなかった・・@世田谷美術館

Yuko
このあいだ「パリジェンヌ展」@世田谷美術館へ行ってきました!

現在 絵描きと会社員のパラレルワーカーをしているYuko (@uu_yu) です。

NHKの日曜美術館でも特集していた「パリジェンヌ展」を観るために、初めて世田谷美術館へ行ってきました。

 

正直な感想は、、、すこし物足りない展示だったかなと。

日曜美術館をみてかなり期待しすぎていたのかも。なんか… もう少し肖像画の作品がほしかったなー。。と、後味はそんな感じ。

けど、これも来館記録の1つとして残しておこうと思います。

記録するのもわたしの楽しみのひとつ。世界中の美術館に行きたい!という野望があるので (笑)

CONTENTS

・よかったところ・
「パリジェンヌ展」の3つの傑作

パリジェンヌ展 2018

サージェントの肖像画・“チャールズ・E. インチズ夫人(ルイーズ・ポメロイ)”

どうしても観たい作品があった。

わたしは、サージェントが描いた肖像画がお目当てだった。

赤のベルベットのドレスを着ていて、なんとも言えないしっとりした表情をしている女性

(上の写真、右)

日曜美術館をみて、これは絶対に行かなきゃ!って思った。

マネの肖像画・“街の歌い手”

展覧会の広告にもなっているこの絵。

こちらをじっと見ている、サージェントが描いた婦人の肖像画ともう1作品。マネがよく描いている、ムーランという名前の女性の肖像画だ。

(上の写真、左)

マネのムーランの肖像画は、等身大サイズ以上の巨大なキャンバスに描かれた大作だった。

色素がほとんどない、白い肌で描かれていて、「なにか御用?」と言わんばかりの涼しい表情をしている。

青いドレスの “メアリー・シアーズ”

もうひとつ。すごく惹かれた作品がジョゼフ・フロランタン・レオン・ボナという画家が描いた作品。

青いドレスを着た婦人の肖像画があって、この作品に塗られている色も、描かれている女性の姿も、すごく凛としていて好きだった。

日曜美術館の中では、「その眼差しはクール・ビューティー」なんて紹介されていたんだけど。

やっぱり実際にみるとその空気感が直に伝わる。

Yuko
そういう温度が伝わる絵っていいな。と改めて思ったし、そういう絵を描きたい。

・全体を通して・
「パリジェンヌ」ということばが表す女性像とは?

マネ 街の歌い手

 

全体を通して「パリジェンヌ」という女性像はなにか?というの伝えたかったのだと思う。

単純に「パリジェンヌ」って言葉から想像すると、「おしゃれ」とか「エスプリ」とか「媚びない」見たいなイメージだけどもっと掘り下げて、なんとなくフェミニズムを感じた。

強く、自立した生き方、それがパリジェンヌ。

 

女性が文学なんて、芸術なんて… そんな時代。

極端に言えば、女性は子育てして家を守るか、“女” を売る娼婦。

女性が知性を武器にすることが難しかった時代。そんな時代に、たくましくも画家として活動していた女性がいた。

 

それがマネの絵に描かれているムーランだ。

時代や世間から押し付けれらる女性らしいイメージみたいなものに負けず、自分は自分。

そんな風に生きていた人。

 

パリジェンヌとは?

ファッションスタイルもそうだけど、しなやかに生きる女性の佇まいや心意気みたいなものを全身で体現する存在。それをパリジェンヌと呼ぶのだろう。

 

なぜ物足りなかった?

結論から言うと、この「パリジェンヌ展」は宣伝がピークだったのだと思う。

ちなみに展示の紹介はこんな感じだった。

しなやかに時代を生きるパリジェンヌたち

パリという魅力あふれる都市に生きる女性、パリジェンヌ。

サロンを仕切る知的な女主人、子を慈しむ美しい母、流行を生み出すファッショニスタ、画家のミューズ、そして自ら道を切り開き才能を開花させた画家や女優 ― その多様な生き方は、今なお私たちを惹きつけてやみません。

本展覧会では、マネの《街の歌い手》をはじめ、ドガやルノワールなど印象派の巨匠が描いた女性の肖像、カサットやモリゾなど女性芸術家による傑作、カルダンやバレンシアガの斬新なドレスからブリジット・バルドーほか映画や舞台で活躍した女優のポートレートまで、

(以下略)

※パリジェンヌ展 特設ウェブサイトより引用

そして極めつけはNHKの日曜美術館。

放送内容が最高にいい感じで、最高にいい感じに企画展を紹介していたのだ。

 

あれ? 期待してた作品がないじゃないか!!

わたしは日曜美術館を観て行きたいと思った。良すぎたから。

だから番組内で紹介されていた作品はすべて展示作品だと思っていた。。。けれど実際は全然なかったのだ。

 

例えば、マネが描き続けたムーランという女性を紹介するのに、作品をいくつも番組内で紹介していた。

「この表情はまさしくパリジェンヌの眼差し・・・」 みたいな説明を丁寧にしながら。

オランピア

バルコニー

すみれの花束をつけたベルト・モリゾ

オランピアも来ているのか!これは絶対行くしかないな

と、思ったのに、この3作品のひとつも展示には置いてなかった。。。ヒドイ!思わせぶり過ぎる。

 

美術館のアクセスも悪い

Googleマップでみるとそんなに不便じゃなく見えたのだけど、実際行くと結構遠かった。

田園調布駅からバスで行ったんだけど、最寄りのバス停からも意外と歩くし、「電車+バス」は時間が合わないと時間がかかるから予想以上に疲れるんだよね。。。

帰りのバスは混み過ぎてて、1回では乗れずに見送ったし。

展示作品数のわりに、チケットが高い

展示作品のボリュームは正直少なかった。小さい版画作品がほとんどで、大きな作品が少なかった。

小さいフロア2階分で1,500円。

国立新美術館で開催中の印象派展が1,600円に比べると、かなりコスパは悪いと思う。

 

と、いうのはすべてわたしの個人的感想で、「少ない・遠い・高い」の総合評価で不満足な感じで、家路に着きました。

 

まとめ

なんだか日曜美術館のせいで期待させられただけな気がしてきたけど、それは置いておこう(笑)

1つでもいい作品を観ることができれば、それが肥やしになって創作意欲につながるものだしね。

 

次に観に行きたい展示は、横浜美術館のヌード展と、三菱一号館美術館のルドン展

また勝手気ままに感想をのせていくので、その時に会いましょー! 最後まで読んでくれて、ありがとうでござい。

 

 

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