まちがえないで!成功と幸福は違うということ

現代人がしあわせを感じにくい理由

夢を叶える。成功する。幸せな生活。

同じくくりで考えがちだけれど、
ひとたびイコールで結ぼうものなら、人生は辛いものになってしまうかもしれない。
成功できない自分を認められないのは辛いから。

似ているこれら一つ一つを切り離すよう教えてくれるのが、三木清の「人生論ノート

現代人のこころの葛藤を説いてるようだけど、驚くことに、この本は1937年に書かれたもの。
ヒトラーのファシズム、日中戦争・・・
という遠い歴史の中のように感じるよね。
しかし、この80年前に説かれた本を、今こそ読むべきだと伝えているのは、
アドラー心理学の解説で有名な、哲学者の岸見一郎先生。
NHKの100de名著の第一回で解説された内容の一部を、わたしなりに噛み砕いてご紹介。

 

成功は過程であり、幸福は存在

成功 あくまでも過程

成功すること=幸せになってしまうと、いつまでも幸せになれない人も出てくる。

だれもが夢を叶えることはできない。
成功するのは一握りという現実があるからさ。
たとえば、クラスメイト全員がアイドルになりたいと言っても、全員がデビューして紅白歌合戦に出られるわけじゃないよね。

成功できない自分を責めたり、不幸だと思い込んでしまうのは、人生もったいない。

さらに、成功したにも関わらず
今の自分は本当にしあわせなのだろうか?
と疑問に感じてしまう人は、きっと成功と幸福がイコールと考えているからでしょう。

売れっ子になったものの・・・
結婚したものの・・・
出世したものの・・・
追い求めていたのは「成功」だったから、混乱が生じるのさ。

 

 

幸福とは、存在である

何かを達成できたら幸せになれるのではなく、人はもう今この瞬間に幸福であるという考え方だと、岸見先生は解説しているよ。

幸福とは個々にとってオリジナルであるから。
他の人にはマネできない。
人と同じ形の成功は追い求めることができるけれど、
同じ形の幸せはかなわないんだ。

成功と幸福とを、不成功と不幸とを同一視するようになって以来、
人間は真の幸福が何であるかを理解し得なくなった。

人生論ノート 三木清

成功は量的なもの、幸せは質的なもの

こう三木は説いている。
さらに、“幸福は人格である” という。

刹那的な、偽りの幸福(地位や名誉、お金など)をコートを脱ぐように、いつでも捨てられる人は、真に幸福な人なのだという。

それでも決して捨てられないものは真の幸福、
人格でありいのちである、たった一つのものである。

岸見先生は自身の体験をもって解説してくれた。
以前、心筋梗塞で倒れ、ベッドの上で全く身動きができない状態になってしまった。
仕事を失い、いろんなものを失ったという。
そんなとき、それでもなお、自身は幸福であるか?と考え抜いたそう。

岸見先生が気づいたのは、
幸福と思っていたのは実は成功だったかもしれない。
そんなものは脱ぎ捨ててもいいんだ、ということ。

 

これは自分は何になりたいのか?と迷う人への処方せん

将来について悩んでいる人にとって、
「成功と幸せを一緒にしてはいけない」とは、まさに目からウロコの考え方だと思う。

わたしの話になるけれど、
自分の夢ってなんだ?って見失って悩んでた時期、必要だった考え方はこれなんだ。
自分は何になりたいんだ?何をしたいんだ?ってなって、
でもそれって人生論ノートで考えれば、自分の “成功の形” を探していたんだ。
自分の “幸せの形” とはまた別のもの。

長くはないけれど海外生活から帰ってきたときの感覚が腑に落ちる。

行くまでの自分とは比べ物にならないくらい、こころが軽くなった気がした。
それはきっと海外で見てきたしあわせな家族のすがたとか、
自分がすなおに “したいこと” が出来る時間。
毎日感じるしあわせがあったから。

___何かを成し遂げることとは違う

それが分かるととても楽になる。

 一番は自分が「考えること」

話を岸見先生の解説に戻して・・・
さらに「幸福と幸福感はちがう」のだという。

幸福感は高揚した気持ちで、“感覚” でとらえるものだといい、
幸福は知性で考えるものだと説いている。

言葉の選び方やとらえ方ではあるけれど、、、考えてみる。

 

幸福感は一瞬だったりするもので、
たとえば、すごく美味しいものを食べたり、
よく寝れた朝だったり、欲しかった本が見つかったり、
好きな人と会えるときだったり。
それは確かに感覚。

わたしの幸福は___
自分のお金で材料を買ってご飯を作れていることとか、
家族がみんな健康で元気でいること、
それに今日いい絵を描くために苦しむ時間があることだったりするかな。

なんとなくだけど、その違いは捉えらていると思う。
ただ、これは常に考えるべきなんだろう。

 

周りから与えられた幸せのイメージではなく、自分なりの幸福について考え続けること。

考えることを放棄してはいけない。
と、最後に岸見先生は伝えているよ。

 

やっぱり考えることはすばらしい。


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Yuko
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