「海外へ行きたい」迷ってる?なら行っとこう
海外へ行ってみたい。
一度住んでみたい。
今の生活を変えてみたい。
インスピレーションが欲しい。
もしわたしの周りに何かに迷っている人がいて、
選択肢の中に「海外へ行く」があるなら、迷わずに行くことを強く勧めたい。
それはなぜかと言うと自分で体験してきたから。
百聞は一見にしかず
この言葉は間違いない。

これは、わたしの体験エピソードのほんの一部だけど、参考になればうれしいです。
中国のへき地で目撃した、格差社会の現実
まだ絵描きを目指す前、子どもの頃からの夢だったデザイナーに新卒で就職して、仕事一筋だった頃に行った中国出張で体験したことです。
わたしのそれから先の価値観は大きく変わりました。


その時、出張は初めてではなく、それまでも上海、韓国、香港・・・と、ある程度慣れていました。
洋服の発注先の工場さんへ行ってサンプルチェックをしたり、生産ラインを見たり、生地や素材探しに市場へ行くのが仕事でした。
今回は新しく取引を始めた工場さんへ行くため、上海からまた飛行機で2時間離れたところへ。
初めて訪れる中国の端っこへ・・・
どんな環境で服が作られてるか、知っていますか?
中国のへき地。そこで見たのが、、、
青空トイレ。
トイレには屋根がなかった。というかそれは野外だった。
40度近い猛暑で土埃が舞う中、そこに塀がある。
一応塀で隠している、という感じで屋根はなし。
衝撃だった。
まさか、あの可愛らしい服を作ってくれていた人たちが、
こんな環境で働いていたなんて・・・。
しかもこれが日常?
普通のようだった。
そして別の場所。
暑くてたまらない屋外で、おばちゃんたちが井戸端会議のように集まっていたのです。
真夏の野外で井戸端会議しながら、そこで ぶ厚い真冬のウールの毛糸を手編みしているのよ?
それが彼女たちの仕事。「一枚 〇〇円」で納品する。
でも、その姿はおしゃべりしながら、和気あいあいと楽しそうにも見えました。
わたしはそのおばちゃんを目の前にしながら、脳内でキラキラしたショップ店員の甲高い声が聞こえたのです。本当に、リアルに。
「いらっしゃいませ〜♪↑↑」と語尾あげている感じで。
客寄せをしている光景が、同時に目に浮かぶのでした。
その日、わたしはアパレル業界を辞めると決意しました。


はじめての(半)一人旅、帰りは松葉杖で帰国。


次はニューヨークでの体験です。
アメリカで留学中の友だちを訪ねて行ったので、完全に一人旅ではなく “半” 一人旅。
それでも初めて格安航空券をネットで予約して、格安宿のドミトリーも自分で予約して行きました。
ツアーではなくオリジナルでアレンジした旅に、トキメキMAX!見るものすべてに大興奮していました。
が、うっかり者な性分が出てしまい・・・
旅の3日目、街中で足を踏み外し、靭帯損傷。
その日の夜には足が象みたいにパンパンに腫れ上がり、靴が入らなくなってしまったのです。
(幸い旅行保険に入っていたので)翌日病院へ行きました。
その結果、靭帯が損傷したらしく、
まさかの松葉杖 in NY!という醜態に。


やさしくできる余裕のある街
せっかくのNYで松葉杖姿なんて想定外過ぎました。
歩きづらいし観光しずらいし、病院通いで予定はいくつも潰れたし、、、
しかしそのおかげで、、、
どれだけNYの街の人たちが優しいかを知りました。
ドアというドアは必ず開けてくれるし、道端でガンバレ!って声かけてくれるし。
「ちがう、松葉杖はこう使うんだ!ここに力を乗せるんだ」なんて、道ですれ違った謎のおじいちゃんが、正しい松葉杖の使い方を教えてくれたり(笑)
松葉杖を片手に、よいこらしょ!とスーツケースを運んでたら、親切に行き先まで一緒に運んでくれる人もいた。
悲しいけど、逆に日本では・・・
靭帯損傷というのは初めてでしたが、思ったより長い間 松葉杖生活を強いられました。
恥ずかしながら、日本に帰ってからも松葉杖で会社へ行くことに。
おかげで身に染みましたよ。。。
都心の冷たさがよぉ。。。
NYとは対照的に、東京都内での松葉杖生活は どんだけ邪魔もの扱いされたことか(涙)
たとえば、駅でエレベーターに乗る列に並んでましたよ。
で、列が動いて前に進むじゃないですか。ちまちまと。
すると私が松葉杖で進むのが遅いからって、後ろから容赦なく抜かされてズル込みされるんですよ。
それも一人二人じゃなくて何人も!何度も!
ズル込みされるから並んでいるのにエレベーターにずっと乗れない。。。とか結構ありましたね。
それも通勤は毎日のこと。。。
ああ、せちがらい日本だよ。
ロンドン留学中に空き巣?闇物件に遭遇する


ところ変わって、次はロンドン。
旅立った理由は、人生、何かを変えたい!と思い立ちまして。
旅行というよりは留学で、長期滞在でした。
そこで住む場所問題が勃発するわけです。
日本のような一人暮らしをするのはなかなか珍しくて、学生なら3LDKとかで個室が何部屋かあるマンションのような物件を、何人かでシェアするのが一般的でした。(少なくとも私が留学していた2012-13年あたりは)
語学学校でオススメされたのが、webサイト経由でシェアメイトを募集し、仲間を探すという方法。これが現地ではメジャーな方法です。
まあ、クラスメイトでもリッチなご家庭だと話は別で、月1,000ポンド(当時日本円 約15万/月)のワンルーム一人暮らしを選べる人もいました。
そういう人は不動産屋へ行って好きな物件選んでましたね。
わたしの予算は自分の貯金のみだから、目安はMAX 500ポンドだった。もちろんシェアで。
想像してたイギリスという先進国のイメージとは全く違った


イギリスは先進国だし、日本で社会人になって一人暮らしするときも特に困らなかったから心構えが足りてませいいでした。。。
まさかここまで安全に住む場所を探すのが困難だとはね。。。
シェア物件探しでは、内見の約束をすっぽかされたり、行って見たら怪しげな建物だったりとかは ほんの序の口でした。
内見に行ったアパートの廊下に血痕のシミがある物件には、さすがに焦りました。
日本で物件探ししていた時も、「共有スペースが荒れているところは危険」と心得てましたからね。
ゴミ捨て場とか、廊下とか、、、でも日本で見たそれとは比べものにならなかったです。
さすがに焦ってきて、何とか日本人向けコミュニティのwebサイトから物件を見つけて、やっと住むところが決まったのです。
(当時は専用アプリもないし、誰かが管理人をやっている掲示板的なwebサイトが主流だった)
事件です!


その日本人コミュニティのサイトで見つけた物件でしばらく暮らしていたある日。
部屋へ帰ったわたしは目を疑った。
なんと部屋の全ての荷物がゴミ袋に放り込まれて放置されていた。
え?信じられない・・・ですよね?
いやいや、帰ったら部屋のまん中にゴミ袋だけ。って、あまりにも有り得ない光景でしょ?
しかも靴も、マグカップも、歯ブラシも全部同じゴミ袋に入っていたのです。
うそでしょ?としか言いようがない状況でした。
一体誰が部屋に入った?
一体なにをした?
怒りと恐怖で震えが止まらなかったです。


先進国なのに、、、あり得ないでしょ。闇物件
確認した結果、どうやらわたしが住んでいたのは闇物件だったらしい。
実は、ちょっと前から不穏な空気は少し感じていました。
物件を紹介した人と、毎月家賃を回収する大家さんは別の人で、私が聞いてた話をしてもどうも話が噛み合わない部分があったし。
ロンドンでいう闇物件とは。
それは人に又貸しすることを許されていない公営住宅のようなものがありまして、
違反して又貸ししていないかどうか、チェックするために監査機関が立ち入ることがあるらしいのです。
で、私は知らないうちに又貸し相手になっていたわけです。
ゴミ袋事件の日、わたしが語学学校へ行ってる間に監査が入ったようです。
又貸ししていることがバレたらマズイと焦った大家が、わたしの存在を隠すためにしたことが、
私の荷物を丸ごとゴミ袋に入れて、監査中は家の外に置いて見えないようにする、という手段。
で、調査が終わって部屋にポンと戻しておいた、と。
こんなことが許されるのか!


・・・それが起こってしまうのが海外。
解決策は夜逃げ
闇物件のことはすぐに学校にも相談しました。
学校から紹介されたのは法律相談所のようなところで、事情を話してアドバイスをもらうことになりました。
英語で事情を説明するのは本当に大変でした。
とにかく身の安全が第一、
私には否はない、
ということから、
最終的には部屋の鍵を置いて、夜逃げすることになったのです。
そこに行き着くまでには、泣きそうになるのを堪えながらも直接闇大家と闇仲介人との話し合い… というか大喧嘩がありました。(もちろん英語で)
自分より体格のいい男性が詰め寄ってきてくるんですよ。
しかもちょっと表に出ろ、とか言って人目のつかない裏口で。。
大声で英語でわけわからんこと言われても泣いたら負けなんでね、絶対折れなかったです。


“リアル・ファイター” というあだ名がつく(笑)
ロンドン生活でのサバイバルエピソードは他にもあるけれど、長く長〜くなってしまうので割愛します。
そのおかげで、最後はイギリス人の友だちに “You are a REAL FIGHTER!!” と称えられました。。
それにしても”真のファイター”って・・・(笑)
海外にいると日本ではあり得ない事が起こる。
その分、乗り越えた後に自分に残ったものは、あの修羅場をなんとかしたんだという自信というか勇気というか、他のどこでも手に入らない価値があるものだと思えるのです。
大変だからこそ、取り繕うのをやめられた
とんでもないトラブルに遭遇して、なんとかしなきゃいけなくなるから、もう大変すぎていい子ではいられない。
日本に居た時みたいに、空気読んだり、取り繕うこととかが出来なくなる。
おかげで、やっと人に頼ることを覚えられた気がします。
それに、本当に窮地に立たさせた時には、ガマン出来ないツラさとか悲しさとかの感情が丸出しになるもんですね。
(恥ずかしいけど、学校の教室でボロ泣きしたこともあったし)
言葉がストレートな分・・・
あれは忘れられない。ロンドンでの年越し、2013年を迎えるとき。
トルコ人の友だちと、お互いのことを正直に語ったことです。
家族のこと、夢のこと。
語彙力はお互い少なめだったけれど、
お互いに涙目になりながら、たしかに気持ちが通じ合うのを感じたのです。
トラブルにあった時も、土壇場での英語力なんて無茶苦茶かもしれないけど、ストレートな分伝わったんだと思います。
「絶対に言わにゃならんのよ こん畜生!」と思う気持ちの強さが何よりの力になったはずです。
自分の良さが分かるようになって、自信がつく


「絵が上手いね」と褒められたら、どう答える?
日本で言われると、「そんなことないよ〜」とか「全然わたしなんて下手です」と謙遜するのが良しとされている空気、ありますよね。
少なくとも2010年代まではそんな感じでした。
ロンドン滞在中にLanguage Exchange(お互いの母国語の教え合い)をしているときに、現地の友だちとその話題になった。
「絵が上手いね」と褒められたら、どう答える?
僕だったらこう答える。「ありがとう!でしょ?僕、絵が好きなんだ」
__そっか。素直に喜べばいいんだ。
目から鱗でした。
それになんだか嬉しかった。なんでだろう。
褒めてくれたことにありがとうと言って、褒めことばを素直に受け取ればいい。
それが自分が好きなことなら、自信持って好きだと言えばいい。
教えてもらいました。
セントラルセントマーチンズで参加したアートクラスでは


語学学校に行きながら、セントラルセントマーチンのクラスに参加していた。
クラスの中では、毎回みんなでそれぞれの作品のいいところをコメントし合う時間があった。
先生が評価するだけじゃない、生徒同士も感じたことを伝える。
それはすごくいい体験だった。
作品を見てもらうことで、自分自身では気付かなかった良さとか、自分の作品の “らしさ” が何なのかを教えてもらうことが出来た。
「ここの色使い最高!」なんて言われると嬉しくて、なんだかドキドキしてしまった。
それに、こうも思った。
「ああ、日本で絵を勉強しなくて良かった」
きっと正しい描き方を教わって、模範とされるものを見せられたりすると、わたしの場合は 自分が出来ない部分ばかりに目が行ってしまってたと思う。
できない部分に目を向けがちだったけれど、自分が自然とできている部分があるなら、それを伸ばせばいいんだと知りました。
いいところをおもいっきり飛び抜けさせればいい


昔、高校生のときに、書道の授業でこう言われたのを思い出しました。
「Yukoさんはお手本を全く見ないで書きますね」
よく先生に指摘されたことです。
「勢いがあっていいのだけれど・・・」という言い方で、どっちかというと「ちゃんとお手本を見て下さいね」と注意されてたんだと思う。たぶん!



でもポジティブに言い換えれば、「勢いとか動きがある、いい作品」でもあるよね?
もし迷っているなら、その背中を押したい!


ここまで読んでくれた人は、海外に行くことに興味があるんですよね。
それで私の変なエピソードを読み進めてくれたわけですよね。
もしかしてこんな不安があったりしますか?
海外なんて、なんか大変そうだし恐い・・・
英語ができないけど大丈夫かな
この選択で人生の取り返しがつかなくなったらどうしよう
(特に女性は、結婚適齢期を逃すかな?こどもが産めなくなるかな?とか思う人もいるはず… 身体的はハンディがあるのは事実だし)
もし何か二の足を踏んでいるのだったら、このサイトが助けになれば嬉しいです。
実はわたしも、英語は通知表で1を取るくらいダメだったし、大学へも行ってないし、今まで3回も転職して経歴もぐちゃぐちゃでした。
そんな社会人であっても、海外に行ってキャリアが中断されても、
帰国後の今は一人暮らしで十分満足な生活を送れているので、人生は十分どうにかなるってことは証明できてるかなと。
わたしの場合、今は会社員と絵描きの活動をするパラレルワーカーとして生活しています。
そして大げさではなく、人生で今が一番いい!と言い切れます。
このサイトでは、自分の好きなことをパラレルワーカー から始める方法をメインに、前に進むために役立つ てつがくや心理学の話、海外との考え方の違い、などなど。
たくさんのエピソードや情報も含めて掲載しているので、読んでくれているあなたの力になれれば嬉しいです。
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