【アーティストの講演会】スプツニ子!がアーティスト目線で問いかけたAIの未来

こんにちは。絵描きと会社員のパラレルワーカーをしているYuko (@uu_yu) です。

Yuko
スーパープレゼンテーションで有名なスプツニ子!の講演がずっと心に残ってる。。

わたしは絵描きをしながら IT系の会社に勤めているのだけど、そのつながりで偶然おもしろそうなイベントを発見したので行って来ました。

なんと!ITイベントに、MITメディアラボ助教授でアーティストのスプツニ子!がゲスト講演するという。

AIの未来がテーマのITトピックの中にアーティストがどうやって斬り込んでいくのか?

 

興味本位で参加したら、深く考えさせられる、そして人に伝えたくなる講演だったので、ここに書いて伝えたいと思います!

これから先に何十年も生きていかなきゃいけない、わたしたちに大切なことがたくさん詰まっていたので、ぜひ読んでみてください。

 

現代アーティスト スプツニ子!がつくるものは、議論するデザイン

画像引用元:Sputniko! facebook

スプツニ子!ってどんな人?

スプツニ子!/現代美術家

Speculative Design = 問題提起、議論するデザインをテーマに活動している

2013年からマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの助教授を務める

2016年からスーパープレゼンテーション(NHK)のMC

 

講演に行く前までは、わたしの中のスプツニ子!は「いつもTVで見ている人で、アートもやっている人」という感じだった。

ちなみに、わたしがいつも見ていたTV番組は NHKの「スーパープレゼンテーション」といって、世界のおもしろいプレゼンテーション、TEDを紹介している。その番組でMCとして出演していた。

Yuko
やわらかい雰囲気がありながら、ひねった感じの考え方をする人だな〜って思っていたよ。

 

オピニオンがしっかりしてる、素敵な人

TVで見てただけだったので、実は… スプツニ子!のアート作品をちゃんと見たことなかった。

そこから ITイベントで登壇するってニュースを知って、「スプツニ子!が講演やるんだ〜 ちょっと見てみたいかも」と興味本位で検索してみたら・・・・

アーティストとして一気に好きになってしまった!

 

知らない人は、このハフポストでのスプツニ子!インタビュー記事がとても分かりやすいのでぜひ読んで知ってほしい。

言葉に芯があって、とても素敵だと思った。

 

「Speculative Design」 = 問題提起、議論するデザイン

さて。今回のITイベントでのゲスト講演。

まず始めに説明してくれたのは、スプツニ子!が自身の活動のテーマにしていること。

それが「Speculative Design」

一体なんなのか?というと、問題提起・議論すること自体をデザインを通して発信している

「議論する」とか「デザイン」っていうワードから、最近話題になった「Design Thinking」とイメージがつながるかもしれないけど、それとは違うと断言していた。

 

考えること x デザイン、「Design Thinking」との違いは?

Design Thinkingには目的とするゴールがあって、プロダクトやサービスを生み出すこと。

そのために目の前にある問題を取り上げて、それを解決するためのやり方・考え方なのだけど、Speculative Designはもっとそれ以前のところ。

明確な答えもゴールの設定はむしろ無いのだ。潜在的な問題を掘り起こして、これどう思う?って問いかけることで議論が生まれる。

考えるきっかけをデザインすることが、スプツニ子!の「Speculative Design」だそうだ。

合わせて読みたい
Design Thinkingについては、わたしも以前記事にしたのでぜひこちらもチェック!
元クリエイティブ職の人へ!業界も経歴も関係ない、注目のデザイン・シンキングでスポットライトが当たる

アーティスト スプツニ子!がどんな目線で世界を見ているのか?が、少し掴めてきたところで、

ITイベントらしく、未来に確実に待っているAI 社会について語ってくれた。

 

アーティスト目線で問いかける、AIの未来とモラル

AI が決めるもの、選ぶもの、良しとするもの、とは?

まだ30代のわたしの未来には、確実にAIが世界をコントロールしている。

色んなことをしてくれるようになる。色んなことを決めてくれる。

金融業界では、既に投資のアドバイスを自動でしてくれるロボアドバイザーがいるし、

毎日の食事を記録すると次に何を食べたら健康的な食事がとれるか?をアドバイスしてくれるアプリもある。

 

AIがアドバイスするための判断基準は、過去の膨大なデータに基づいているのだけど、その「正しさ」が曖昧なものだったらどうするのかな?

判断基準が「モラル」だったら?

 

これからAIに教えるべきモラル。スタンダードはだれが決めるの?

スプツニ子!は分かりやすい例として車の自動運転の話をしてくれた。

自動運転に設定するAIには、どういう運転が正しいと教えるのかな?と。

 

大勢のために、1人が犠牲になってもいい?

具体的なシチュエーションを挙げると・・・

 

目の前の人をひいてしまいそうな場面があります。

このまま真っ直ぐ進むとたくさんの人にぶつかります。

しかし、右に曲がると1人の歩行者をひいてしまいます。

あなたはどちらを選びますか?

スプツニ子!の講演で紹介された、自動運転に搭載するモラルについて

この質問で多くの人は犠牲者は最小限にとどめるべきだ。と、1人を選ぶそうだ。

 

では、同じ1人 vs. 1人だったら?

どうしてもぶつかってしまう時、目の前の1人の他人にぶつかるか、

無理やり右に曲がって、自分がクラッシュして犠牲になるか。

 

では、大勢 vs. 自分1人だったら?

目の前の大勢の人にぶつかるか、右に曲がってクラッシュして、自分1人が犠牲になるか。

 

たくさんの命 > 1人の命 という設定にするならば、あなた1人を犠牲にすれば済む、

つまり運転手1人を犠牲にする車になるかもしれません。

そういう自動運転の車を、あなたは買いますか?

 

・・・最後の質問に、YESと答える人はいないだろう。

 

価値を決めるものとは。

他にも、右に曲がればおじいちゃん、左に曲がれば小さい子どもにぶつかってしまう時、あなたはどちらを選びますか?

こんな質問に対して、欧米の人は子どもを選ぶ傾向があるのに対して、アジア圏の人はどちらも差がなかったそうだ。

子どもには未来がある、という考え方が強い欧米よりも、アジアでは「高齢者=敬うべき存在」という潜在的な文化が根付いていることが影響しているのかもしれない。

 

これらの話を聞いて、

Yuko
じゃあ車が上に飛べばいいじゃん!トランスフォーマーみたいにビヨーンって変形して!

なんてわたしはその場で思ったのだけど、あくまでも自動運転は例であって、今回の論点はそこじゃない。

 

人から正しいモラルを問われた時、明確な答えも正しい答えも わたしはすぐには出せない。

うぅ。。。って唸ってしまうし、深く考えさせられる。

 

まさに、たくさんの意見の中で議論しなくちゃいけないことだな。と、スプツニ子!のSpeculative Designの力を体験したので、つぶやかずにはいられなかった。↓↓↓

多様化してきた社会が、AIによって逆戻り?

マジョリティを「正」とすると、マイノリティは生きづらい

IT最先端の人が集まる大きなこのイベントで、アーティストのスプツニ子!が問いかけたかったのは、マイノリティーの人への配慮なんじゃないかな〜、とわたしはこの話を聞いて思った。

AIとかITが発展して喜ぶ人も幸せになる人も、きっとたくさんいるだろうけど、ある一部の人にとっては生きづらくなるかもしれない。

そういうことをオバマさんも言っていたらしい。

 

必ずしも 平均=正解ではないし、多くの人、つまりマジョリティ=正解でもない。ということ。

やっと少しづつ「ひとりひとりの違いを認め合おう、人それぞれ違うんだ」という多様性が広がってるのが今だと思う。

男女の2つに分けられない性別もあるし、結婚だけが女の幸せじゃないし、働き方だって変わろうとしている。

けれど、AIが普及することで昔に逆戻りする可能性もある。とスプツニ子!は訴えていた。

 

人間に言われてイヤだったことを、今度はAIから言われるかもしれない

「あなたはOOOだからこうでしょ」と、ステレオタイプを押しつけられることって結構ストレスだ。

 

ある金融機関のロボアドバイザーがこう言うかも。

AI
あなたは女性だから保守的ですね、国債をおすすめシマス」

インテリアショップではこう言われるかもしれない。

AI
あなたは女性だからピンクが好きデスネ」

 

これは単純すぎるけど、わかりやすく言うならこういう感じだ。

 

女性だから… OO歳なんだから… とか、

今まで散々親とか周りの人から言われてイヤだな〜って思ってきたことを、今度はAIから言われるかもしれない(笑)

 

AIに進路相談なんてしたら、

AI
「アーティストなんて就職率も悪くて稼げる人はO%というデータが出てイマス。大学へ行キナサイ。」

とか言われてしまうのかな。。。

そういうのはうんざりなのに。

Yuko
わたしも思い返せば、親から言われる「普通は〜」がすごく苦手で、いつも反論してたなぁ。普通ってだれが決めたの?って。

 

論理的なもの(AI)だから正しい。と妙な説得力に負けてはいけない

AIはものすごく大量な、膨大な過去のデータを記憶として持っていて、人間みたいにその記憶を元にして判断をする。

AIによって下された判断は、人間よりも論理的で合理的。

個人ひとりが持っている記憶に比べて、桁外れな記憶量をもっている分、下される判断は より多くの人にマッチする。

と、一見思われがちだ。

 

もちろん便利なシチュエーションもある。

でもそのせいで、AIの判断を鵜呑みにして、合理的だからと納得させられて… 人間が考えることをやめてはいけない。

 

過去データを元にするAIが、もし裁判官になったら?

AIが、過去のデータを元に「正しい」と判断するならば・・・これから先に世界が変わる可能性をつぶしてしまう事になりかねない。

 

もし何十年も前、すでにAI裁判官が完成していたら?

同性の結婚は認めてくれなかっただろう。

もし別の時点なら?

わたしには選挙権すら与えられなくて、女は引っ込んでろ!って相手にされなかっただろう。

 

さらにもっと昔なら・・・黒人は白人の奴隷なんだから。って、理不尽な現実が犯罪として取り扱われる事は永久になかっただろう。

 

極端かもしれない。

だけど、今ある世界は過去に人間がたくさん話し合いを積み重ねて、これって間違いじゃないかな?という過去を覆してきた積み重ねなのだ。

たくさんの「正しい」と「思い込みのスタンダード」を人間が変えてきたから、今の世界がある。

 

そんな風に考えたら人間としてなんだか誇らしいし、やっぱり人を裁くことは AIに任せられないなと思うのだ。

 

スプツニ子!が伝えたかったこと

「このままじゃいけないんじゃないかな?」っていう小さな発想が、世界を変えてきた。

AIと付き合っていくなら、それを忘れちゃいけない。

と、最先端のITの世界で生きていて、これからの世界をIT技術で創っていくIT集団に向けて、スプツニ子!は伝えたかったんだと思う。

とってもいい講演だった。

そしてこのITイベントにスプツニ子!をキャスティングをした人のセンスは最高だ。

 


 

スプツニ子!のアート作品と、あとこの講演で紹介されていたMITメディアラボの他のアーティストの作品もすっごくおもしろかったので、別記事にして紹介したいと思います。

長くなってしまったけど、なんだかずっと考えさせられる・・・この気持ちを伝染させることが出来てたらうれしいなぁ。

でわでわ また!

 

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