
「わたし幸せです。」と言いにくい?
この問いにYESだと感じたなら、この考え方のアイディアはぴったりなはず。
三木清の「人生論ノート」
この本が書かれたのは、1937年。
ファシズムが世界に広がり、日中戦争がはじまった暗い時代。
ということは、この本に書かれているのは現代の私たちとはかけ離れた思想でしょう?
と思いがちだけど、それはとんだ間違いで!
当時と平成である現代には、たくさんの共通点があって、今だからこそ読むべきだ、と伝えているのは哲学者の岸見一郎先生。
NHKの100分de名著の中でとてもわかりやすく解説されていました。
その一部をわたしなりに噛み砕いてご紹介します。
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いつも自分を抑えこんでる
「個人の幸せ」がないがしろにされている時代。
それが戦時下の時代。
これ、今の時代もそうじゃないかしら?
岸見先生があげたキーワードについて考えてみましょう。
自己犠牲、滅私奉公
個人を犠牲にすること、自分がガマンすればいいということ。昔だと “お国のため”。
現代で身近な例だと・・・
みんなのため会社のため、組織のため。
休日返上、サービス残業。
って、結局同じですよね??
わたしこれだけプライベート犠牲にしてます
これだけ残業してがんばってます
残業つづきで寝てないんです
__というのは、いくらでも周りに見せるくせに。
わたしこれだけ休日をエンジョイしてます
ちゃんと有給消化できるくらい仕事がうまく回せています
ちゃんと定時で帰れる工夫ができています、評価してください
__とは、会社で堂々と言いづらい。
これが現実だからこそ、今「働き方改革」がキーワードになって政府も企業も動いたんですよね。

全体主義、同調圧力
みんなが同じ方を向いていないといけないような。。。気がしません?
(そりゃあ、みんなで同じ方向を向くのが必要な時もあるけど)それ以外が排除されてしまう傾向が強すぎる。
いじめとか、ネット上のバッシングとかヘイトスピーチ。
大きい単位だと・・・
自国の利益主義に走るアメリカ、
移民難民に対してシャッターを下ろしてしまう国々、
異なる宗教を受け入れないことで起こる対立、などなど。
とくに美化された自己犠牲はキケン!
自己犠牲が「徳」とされる時代の空気は、今でも十分あるし、むしろ最近強くなっている。
いき過ぎた自己犠牲はストップしなければね。
働き方については過労死につながってしまうし。
これはわたしの話だけれども、以前働き方については上司とかなり話し合ったのですよ。
上に書いた前者のパターンに陥ってたころ。
つい周りに “わたし忙しいアピール” をしがちだったし、家族にも偉そうに振舞ってしまっていた。
増えつづける担当先に、後輩指導も担当しつつ、中途採用の人のサポートも担当しつつ・・・
毎日が残業続きでスレレスも常にMAX。
そんな働き方は長く続かず、一度、量的にピークをむかえてしまった。
ワタシこれ以上働けない。。。とね。
医者にかからなければいけなくなって、そこでやっと上司に相談することになりました。
周りのサポート体制を変えてもらことになったけれど、忙しさを計るものさしが無いからこそ、同僚の間でお互い大変だった。
自分のペースでゆっくりやりたい人もいるし、
ぎゅっと凝縮してやりたい人もいるし。
他人だからこそ、自分がどういうスタイルかを伝えること。
それが出来れば、お互いの落とし所がわかる。
大変だけどこの期間を経て、暗黙の基準のような、曖昧な何かにとらわれるのは止めよう、と気付くことができました。
今(2017年)は上司といいコミュニケーションが出来ていて、かなりフレキシブルな働き方をしています。
いい時間の使い方ができるからこそ、こうして絵描き活動を続けられるんだと思う。
自分の幸せでまわりを幸せにしよう
自分さえ良ければいい、というような決して自己中な利己主義とはちがう。
個人が、自分自身が幸せであることは、周りをも幸せにする。
このことは、人生論ノートではこう語られている。
我々は我々の愛する者に対して、
自分が幸福であることよりなお以上の善いことを為し得るだろうか。
人生論ノート 三木清
よく引き寄せの法則とかいうけど、たしかにハッピーなオーラの人がいると周りも明るくなる。
これが家族ならなおさらですよね。
うちでは母が不機嫌な夕食は、空気が悪くてさいあくだった。
岸見先生は、介護生活を例にあげてこう話していました。
”自分を犠牲にして親の面倒をみることが徳であり、全うしたからこそ幸福なのではなく、自分が幸福だからこそ献身的な介護ができる。”
もっと堂々と、満足している自分や幸せな気持ちを外にだして、周りごと幸せになればいいですよね。